なんだか、とにかくいろんなことを考える、日本のこの2週間ですが
とにかく大きく、深く深く日本が今変わりかけてるのではないかと思います。
今、日本にいるたくさんの人が「自分には何が出来るか」ということを真剣に考えています。
己の力を知り得る、非常に貴重な機会だと思います。
こういうことを思う時、いつも思うのです。
インドネシアの「ゴトンロヨン(相互扶助」と「ザカート(喜捨」。
「ゴトンロヨン」というのは、もとはジャワ語らしいですが、
インドネシアで広く使われる言葉。日本語で「相互扶助」という言葉があてられます。
また「ザカート」というのはイスラムの中での、しなくてはいけないことの一つとして挙げられるものですが
90%以上の国民がイスラム教徒というインドネシアではこれまた普通に根付いてる精神でもあります。
と言っても、バリはそんなインドネシアの中でもヒンドゥの島。
しかし、バリにもちゃんと根付いています。
もちろんイスラムの教えとしての「ザカート」ではないにしろ、
「喜捨」という精神は確かに根付いているのです。
根付いてるというのは、市井の人々がごく当たり前にそれをしている、できるということです。
これは国の経済力や社会構造、地域性、地理的なものにも左右されると思うのですが
インドネシアでは喜捨を行う場面に非常によく遭遇します。
インドネシアでは首都、大都会のジャカルタでも、地方の町でも、バリ島でもですが、
道ばたに座って物乞いをしている人や、
歩いていても、車で信号待ちをしていても「お金を恵んで下さい」と
手を出して近づいてくる人がいるのですが、インドネシアの友人たちは普通にお金をあげています。
もちろん時と場合にもよるでしょうが、友人の息子でも自分のポケットからお金を出してあげています。
その子供は中学生です。
親に言われたからでも、親に「これをあげなさい」と手渡されたお金でもなく
自分の意思で、自分のお小遣いからお金を出します。
昔見た光景で、いまだに憶えているのですが……
旅行中に友達になったインドネシア人と、
東南アジア最大といわれるジャカルタのモスクに行った時のことです。
その日は金曜日で大礼拝の日でした。
物凄い数の人が吸い込まれるようにモスクに入って行くのですが、
友達も「じゃあちょっと行ってくるね」と入口へと向かいます。
そしてそちらの方に目をやると、入口へと向かう道の脇に何人もの物乞いをしてる人が座っており、
礼拝に向かう人々は、少しずつ間隔を空けて座っている人たち一人ずつに
お金をあげながら歩き進んでいるのです。
見ると、友達も少し歩いては腰をかがめてお金を渡し、また少し歩いては腰をかがめて……と
ざっと10人ほどにあげていたでしょうか。
当時のその友達は20代半ばで、車の整備工場で働いていて、
「給料は少ないけど車が好きだから楽しいよ」なんてことを話していましたので、
とてもお金に余裕があったとは思えません。
ですから大金ではないでしょうが、それでも、いつもそういうスタイルで生きていくというのは
なかなか偉いなぁと、思いました。
人はそれぞれですから、そういった類のことを「偽善」だとかいう人も確かにいます。
私も「偽善ではない」と言いきることはできません。
自分のことは言いきれますが、人の行為の本心まではわかりません。
ただし、助けてほしい人にとっては偽善であろうがなかろうが、
そんなことはどうでもいいのではないかと、歳を重ねるにつれ思えてきました。
日本に住んでいては経験したことのなかった場面にインドネシアで初めて遭遇した時には
少なからず衝撃を受けましたし、どのように対処していいか考えあぐねた結果、
お金を渡していた時もありましたし、その後、見ないふりをしてきた時期もありました。
でもインドネシアの若いコまでもが率先してしている「喜捨」の精神。
もう理屈はいいと思いました。
自分に出来ないことまでは、出来ない。
でも出来ることはしたい。
ジャカルタの大モスクに向かう友人の後ろ姿が浮かんでは消える、今日この頃です。
いつもありがとうございます♪
もひとつついでに「ポチっとな」をどうぞよろしくお願いします♪
大人のためのバリ雑貨
もっと気軽に飾って頂きたいバリ絵画の「ギャラリー華」はこちらから♪
わたしもブログに物乞いのことを書きながら、偽善とゆう言葉にじゃまされながら、とゆうか気にしながら、思ってました。偽善とはあたえるほうの一方的な感情で物乞いの人にとってはどちらでもいいのですよね。なんかとても納得できる文で何度もよみなおしました。
投稿情報: みき | 2011/03/26 23:19
みきさん、こんにちは。
やっぱりいろいろ考えさせられますよね。
特にバリなど異国、異文化に関しての話になりますが、そこに関わるにつれて「思う事」って多くなりますよね。私もいまだに考え、悩みながら……という感じですのでみきさんのコメント、とても心強く感じました。どうもありがとうございました<( _ _ )>
投稿情報: 華(Hana) | 2011/03/29 15:10