前回、マデ男んちで元旦のパルキー……じゃない、パルティをしていて
グラッツィア奥様がやってきて、ワイワイガヤガヤと盛り上がり……
というようなお話しだったのですが(前回の記事はこちら)、
我らがマデ男くんがなんとも感慨深いことを言うのです。
バリ島……インドネシアのバリ島というところは観光産業で成り立っているようなところです。
もちろん農業も漁業も大切な産業でですが(他にもたくさんありますが)、
今のバリ島という島の経済を大きく支えているのはやはり観光産業です。
しかしそれでもバリの人々は決して経済的に裕福ではありません。
これはいろんな考え方にもよりますので、決して簡単に語れることではないのですが、
「私たち日本人の経済観念からすると」という視点から、
「世界の国々からバリで滞在することを求めてやってくる人々」の視点からすると、という
前置き付きで言えばの話ですがバリの多くの人々は経済的に裕福ではありません。
マデ男んちだってまだまだ「バリの多くの人々」の中の一家族で
きれいな大きな家を建てるわけでもなく、高い装飾品で身を飾ることもなく、
衣服にお金をかけるでもなく、食べるものもつつましく……そんな生活を送っています。
そんなマデ男が私のiPhoneを「バグース、バグースbagus!」、いいねぇ! と言います。
「ちょっと見せてよ」「ヤダ。ヘンになったらイヤだもん(なんかゴチャゴチャ触られて
消えたりしたらイヤでしょ? セコイ?)私がやって見せてあげる」と、
iPhone の画面をフリックして(指で滑らせて)ページをめくったりして見せてあげました。
「すごいよな~、いくらしたの?」
日本の多くの携帯電話の購入の仕方、分割で月々落とされて、でも通話料と相殺されてたり……
というものだったので本当に定価というのがいくらだったか全く覚えていなかった私は
「んん~、7万円ぐらいだったかなぁ」と答えたのですが……
今調べてみるとすっかり嘘っぱち。4万円程度だったようです
「すげー」とマデ男。そりゃ、倍近く高く言っちゃったしね、すまぬすまぬ
それを聞いてたグラッツィア奥様のライさん、マデ男に「え? いくらって?」
マデ男がそれをインドネシアルピアに換算していうとライさん、口をポカンと開けて天を仰ぐ。
そりゃお給料3カ月分ぐらいだもんね(ウソの7万円としてですが )
そこでアメリカナイズならぬ、私たちとの長年の付き合いでジャパナイズされたマデ男くん、
「でもねライ、日本では家賃も高いし、会社に通うのだってお金がかかる、
食費もかかるし、何を買ってもバリの何倍もするんだ、とにかく物価がめちゃくちゃ高いんだよ。
それでも日本人はとてもまじめに仕事も一生懸命働いてがんばっているんだよ」
と説明をしてくれた。えらいぞ、マデ男。
するとライさん「日本人ってよく働くそうね」と素朴な疑問っぽく質問を投げかける。
「そうね、9時から5時っていわれてるけど、たくさんの人がもっと遅くまで働いているでしょうね。
時間を決められてなくても、自分の仕事に納得がいくまでいくらでも働くという人も多いしね」
「じゃあ好きでやってるのなら幸せね」
「そうね、不幸だとは思わないけれど……でも、だったらなぜこんなに日本人をはじめ
世界中からこのバリ島に人々がやってくるんでしょうね」
するとマデ男が「ライ、僕たちこそ幸せなんだよ。仕事はそれなりにして、しんどくなったら休憩
それでまた仕事して、しんどくなったら休憩 休みたかったら休む。疲れたら休憩
祭事があったら仕事は休む。行かなきゃいかなくなったら行く。いやなことはしない。
朝から晩まで、家族と顔を合わせる時間もないぐらい働いて稼ぐ大金より
楽しい仲間と楽しく働いて、家族と楽しく過ごして、食べて、飲んで、笑ってる時間の方が
僕は大切だと思うよ」
……そうなのよ……そう、その通り。
日本は戦後、経済の復興、発展を遂げるために
アメリカに追いつけ追い越せの必死の努力をしてき(たと聞き)ました。
でもこのようなバリの中核を担う世代が、当時の日本のように……
いえ、まだ今の日本もそうかもしれませんが、そんな日本のようにシャカリキになって
お金を得ることに必死になるのではなく、個々の幸せをきちんと見据えて日々の生活を送っていることが
ちょっと意外だったとともに、そんなマデ男をちょっと見直しました。
時にスットコドッコイなやつですが、我が弟、マデ男よ……
iPhone も欲しいかもしれません。新しい車も欲しいかもしれません。
でもあなたは単に物にとらわれるのではなく、
私があなたたちと共にいて楽しく、幸せなひと時だと感じるような
あったかな居心地をいつまでも持っていてくれるマデ男であると思います。
あなたがいつまでも幸せでありますように。
ってか、あんた携帯最近どんどん買い変えてるね~
新しいバイクも一台買ったんだって?
それと……自由に働くのもいいけどFacebookを1日に10回も20回も更新するのはやめなさい
わはは……お姉ちゃんからの進言でした
■今日のオマケ
食事もそっちのけで携帯を持ってFacebook に必死のライさんカデさん夫妻
いや、もうマデ男もそうですけど、みんなFacebook の虜(とりこ)状態になっちゃってます
いつもありがとうございます♪
もひとつついでに「ポチっとな」をどうぞよろしくお願いします♪
大人のためのバリ雑貨
もっと気軽に飾って頂きたいバリ絵画の「ギャラリー華」はこちらから♪
コメント