バリ島内にはベモと呼ばれる乗合バスがあります。
このベモは地元の方御用達。
一方、旅行者向けにはクタやサヌールからバリ島内の数ケ所に路線バス(シャトルバス)が走っており、
たとえば30km離れたウブッ、西へ40km離れたチャンディダサ、
北へ80km離れたロビナなどへ行くことができます。
旅行者が他のエリアへ行くときには、
タクシーや車チャーターなどより遙かに安いのでとてもお得ですが
ちょっと離れたところ、という微妙な距離には残念ながら適していません。
そんな時には地元の方々の足、ベモが便利。
ベモは小型バン、もしくはワゴン車といった感じの車のシートを改造したもので
他のアジアの地域でもよくあるのだと思うのですが
決まった停留所があるわけではなく、ルート内なら乗り降り自由、というもの。
インドネシアの他の島、他の地域でも呼び名はそれぞれ変わりますが
同じシステムで走っています。
ベモは路線バスのようにあまり遠くと遠くを結ぶバスではなく、
バリの州都デンパサールと各地域を結んでいます。
と言っても、デンパサールに行くときに乗るというだけではなく、
クタならクタ、サヌールならサヌール内も走っているわけですから
「ちょっとそこまで」「ちょっと買い物の行き来につかう」といった感じで
まさに歩くにはちょっと……の足代わりでしょうか。
基本的には決まったルートを走っているのですが、
そのルート上であればどこででも乗り降りすることができます。
そこでサヌールを走る(サヌールとデンパサールを結ぶ)ベモのお話。
ベモの色は路線によって色分けされていてサヌールのベモはグリーン
クタ辺りの道路は(ちなみクタを走るベモは紺色)南北に走る一本の道が
「ここまでは上下両側通行、ここからは南向き一方通行」などという
とってもややこしいことになっていて、
どこから乗ってどこで降りればいいのか、なんてことになりそうなのですが
サヌールのようなきっぱりスカッと一本道のルートなら
(えーっと、発着地点付近に少しだけ南向きの一方通行がありますが、メインストリートは大丈夫♪)
自分の行きたい方向に歩きつつ、
チラチラ後ろを気にしつつ(もちろん立ち止まって待っていてもよいのですが)、
グリーンのベモが見えてくれば手で合図。すると止まってくれます。
ちなみにバリ……だけでなく、ジャカルタやジョグジャなんかでもそうでしたが
ベモ、バスなどを手で止めるという時、なぜか日本人の「ハーイ」というように手を上げるのではなく
手を肩の位置の水平よりおろして斜め前方に出し
「はい、ここ、ここ、こっちこっち」というように手招きします。
もちろん普通に手を上げても止まってくれると思いますが……。
話しは戻りまして、
そのきっぱりスカッと一本道の「ジャラン ダナウ タンブリガン(ダナウ タンブリガン通り)」は
蛇行しながらではありますが南北にのびる目抜き通りで、
両側には舗道がありレストランやショップがパラパラとですが(笑)、並んでいます。
全体的にお店ビッシリという街ではありません。
だからでしょうか、ブラブラしていて「あ、このお店!」とか「んっ? ここは何屋さんだろう?」
というようなことが次々に起こるようなエキサイティングな街ではないんですよね
そこでサヌールまだ浅き頃の私は、歩く好奇心より庶民の足に好奇心が向かい、
とりあえず乗ってみたというわけです。
初乗りがRp.1,000と聞いていました。
距離によって料金は上がっていくものなのですが、ジャラン ダナウ タンブリガンは
端から端まででも2kmほど。私が乗る距離は1kmもないでしょう。
そんなことから降りる際、普通にRp.1,000を渡しました。
運転手さん無言……で発車。「ホッ」っと心の中で胸をなでおろしました。
クタでもデンパサールでも今までにベモは乗ったことはありますし、
ジャカルタでは「コルッ」といいましたが、そういう乗合バス的なものは各地で乗ったことはあります。
そこで自分なりに得た乗り方、お金の払い方なのですが、
とにかく乗ってから聞いたりしたらダメです。
そして、本当に荷物を持って移動しなければいけない時以外は
できるだけ身軽にし、いかにもバカンスにやってきました~ という雰囲気は出さない。
できれば現地の住人になり済ましたいところですが、
やはり、なり切るのはむずかしいようですので(どうしても旅行者だとはわかるようです)、
せめて長期滞在者ぐらいにはなりきって「ベモ? Rp.1,000でしょ?」と払いたいところ。
これをもし弱気(?)になって「えっと、いくらですか?」なんて聞いてしまうと
「Rp.10,000です」(10倍!)って言われ、「そんなものか」と払う羽目に。
その時点から値段交渉というか「ええ~、おじさん負けて~」なんて言ってもほぼ無理なのですよね~。
おじさんも商売人、強気なのです
そしてある時、私は母とサヌールにおり、ベモに乗りました。
前と同じように、ちょっとした距離です。
いつものように一人Rp.1,000のつもりでRp.2,000渡すと「Rp.3,000だ」というのです。
でもこんなことでひるんではバリではやっていけません(……と一人鼻息を荒くする私)!
冷静にシラーっとした感じで「どうして?」っていうと「ここはRp.3,000なんだよ」と運転手さん。
「でも、いつもRp.1,000でしょ」「本当はRp.3,000なの」
……まだ食い下がりたい気持ちもありましたが
私の中の「それでも私たちはバリにお邪魔してる旅行者だ」という、
今まで旅行をし続けてきた旅行者としての私なりのスタンスが「気持ちよく払いましょう」と言いました。
「……Rp.3,000ですね……わかりました」と、ちょっともったいぶって(^^)Rp.1,000を3枚渡しました。
すると……「一人Rp.3,000だよ」
あわわわわ……
もう、ほんとこけそうになり「これだからバリって……」と思ったのですが
一人Rp.1,000が一人Rp.3,000ルピアになったってことで、もう良しとしようと思い
そのままきっちり払ったのでした。
それでも、まだまだこんなこともありました。今年の9月のことですが……
……と、今日はここまで。
いやぁ、バリ人にはかないませんわ……というお話は次回に♪
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